言葉 |
2006/09/06(水) 10:08
あんな子に
著者:六笠由香子
病院の待合室で孫を連れた婦人に声をかけられた。「あなたお子さんは?」。突然何? いないと答えると「アラ幸いね。息子なんて育てても割に合わないわ」とため息をつく。
息子も嫁も自分に冷たく、孫の世話はちゃっかり頼むと言う。延々と彼らの悪口を聞かされている間中、孫は読書。ウンザリしながら聞いていると孫が本に何か書き始めた。見れば図書館の本よ。しかし祖母は「勉強熱心ね」だと。オイオイ。
そのとき祖母は呼ばれて診察室へ。彼女の留守に私は孫に優しく諭した。図書館の本は自分の物ではないから汚しちゃダメよと。孫は無反応で、診察室から出てきた祖母に「オバサンに本を汚すなって怒られた」と報告。彼女は私を睨(にら)んで行っちまった。いやはや。
孫に人の道も教えない不満だらけの女に「子供がなくて幸い」と言われてもなあ。こういう勝手な人に出会うことが最近多いんでありますよ、私。
「あんな子がうちの子だったら」。今、そこら中で聞かれる言葉。早実の斎藤佑樹投手のことだ。私も「親御さんは素敵(すてき)な人なんだろうなあ」と思う。子は親の鏡、そして孫は祖父母の鏡ざんしょ。
「あんな子が」と言う前に「あんな子に」育ててくださいな。このままじゃ自然による日本沈没を待つ前に、日本人が沈没するぞ。(フリーライター)
毎日新聞 2006年9月2日 東京朝刊
参考
■毎日新聞
著者:六笠由香子
病院の待合室で孫を連れた婦人に声をかけられた。「あなたお子さんは?」。突然何? いないと答えると「アラ幸いね。息子なんて育てても割に合わないわ」とため息をつく。
息子も嫁も自分に冷たく、孫の世話はちゃっかり頼むと言う。延々と彼らの悪口を聞かされている間中、孫は読書。ウンザリしながら聞いていると孫が本に何か書き始めた。見れば図書館の本よ。しかし祖母は「勉強熱心ね」だと。オイオイ。
そのとき祖母は呼ばれて診察室へ。彼女の留守に私は孫に優しく諭した。図書館の本は自分の物ではないから汚しちゃダメよと。孫は無反応で、診察室から出てきた祖母に「オバサンに本を汚すなって怒られた」と報告。彼女は私を睨(にら)んで行っちまった。いやはや。
孫に人の道も教えない不満だらけの女に「子供がなくて幸い」と言われてもなあ。こういう勝手な人に出会うことが最近多いんでありますよ、私。
「あんな子がうちの子だったら」。今、そこら中で聞かれる言葉。早実の斎藤佑樹投手のことだ。私も「親御さんは素敵(すてき)な人なんだろうなあ」と思う。子は親の鏡、そして孫は祖父母の鏡ざんしょ。
「あんな子が」と言う前に「あんな子に」育ててくださいな。このままじゃ自然による日本沈没を待つ前に、日本人が沈没するぞ。(フリーライター)
毎日新聞 2006年9月2日 東京朝刊
参考
■毎日新聞
本当センスよすぎる
音楽も最高にいいし
最後の「NO」ってさりげなくでてくるあたりもアメリカらしくていいね